さて,ここであなたにやっていただきたいことがあります。
あなたが目的とする試験の,過去に出題された問題(略して「過去問」といいますね)を用意してください。
何年分(あるいは何回分)の過去問が必要かは試験によって多少の違いはありますが,少なくとも3年分(3回分)は必要でしょうね。
その試験の出題傾向が大きく変わったといったことがなければ,10年分(10回分)くらい用意できるとよいかもしれません。
あなたが,その過去問をざっと見てすぐに解けるのならば,学習期間と学習量は最小限でかまわないことになります。
あなたが,その過去問を見て,「これは手ごわそう」だとか,「とても解けそうにない」というのであれば,学習期間と,学習量は多めに考える必要があります。
さらに,あなたにやっていただきたいことがあります。
過去問を解く上での参考書,教科書,基本書(名称はいろいろあります。試験種によって,呼び方が違っているんですね。不思議な独特の世界(?)を作り上げてます)を用意してください。
こらからはまとめて「あなたの選んだ〝テキスト〟」という呼び方にしますね。
あなたが目的とする試験の,予備知識がほとんどない場合,〝テキスト〟を選ぶのも一苦労すると思います。
わたしの場合ですと,「色彩検定」試験(「カラーコーディネーター」のときも同じです)を受けようと思って過去問を見ても「これはきちんと学ばなければいけないなあ」と感じて,何か参考になるものをと探しました。
でも結局は,「公式テキスト」だけ購入しました。
この「公式テキスト」というのは,問題を作成する側が指定しているテキストと考えていただければよろしいでしょう。
それでしたら,これだけやれば合格ラインに達するのは,明らかでしょうから,迷わずこの一冊としたわけです。
だいたい,出題者側が指定しているテキストで,合格できるだけの十分な知識が得られないのでしたら,「公式」にする意味がないわけですからね。
これは,「ビジネス実務法務検定」試験でも同じですし,「福祉住環境コーディネーター」などもそうです。
「英語検定」なんかもそうでしょう。
あなたが目的とする試験で「公式のテキスト」があるならば,それを〝テキスト〟とすればまず問題はないと思います。
ところが,「行政書士」試験などになりますと話はややこしくなります。
というのは,「行政書士」試験の場合,公式テキストなどありません。
大手の受験予備校は,ほとんどがテキストを出版しています。
大手はもちろん,あまり名前の知られていない出版社からも,ものすごい量の書籍が出版されています。
こんな中から,自分に適した一冊を選び出すのは,本当に大変です。
(大学入試や,大学院入試も同じ苦労をしますね。)
ひとつの方法として,合格者の意見を聞いてみるのもよいかもしれません。
ただ,注意してくださいね。参考にするのは合格者であって,受験生ではありませんから。
受験生の話しを聞くと,とにかく情報がバラバラでどれが本当のことかわからなくなってしまいます。
実は,本当のことなんて,ないです。
べつに,受験生がいい加減なことを話しているという意味ではありませんよ。
受験する人たちは全員「受験環境」や「性格」など異なるのに,「これで絶対合格する!」という情報なんてあり得ませんからね。
でも,ここが情報の怖いところでしょう。
みんながいいというと,すぐにそっちに流れていく。
自分の意見は,そのときになくなってしまうのですから・・・。
受験生の気分が不安定なのを利用して,情報を操作する人がいるとしたらとんでもないことです。
合格者はそんな中でひとつの結果を出したのですから,その方たちの意見は参考にしてもよいかと思います。
(しつこいけれど,あくまでも参考ですよ!)
それでも,あなたにとって本当にいい〝テキスト〟というのは,〝あなたにしかわからない〟ということは忘れないでくださいね。
それから,辞書類(国語,和英,六法など)も必要ならば,準備してください。