単なる言葉の問題なのですが,わたしは(ここではということです)小さな目的,大きな目標という使い方をします。
どうもしっくりこないなあというときは,あなたの言葉に置き換えてかまいません。
たとえば,小さな目標,大きな願望といった具合です。
これまでで,とりあえず,「やってみたいこと」,「なってみたいもの」を選び出しました。
ここでは,それを実際に形にしていく準備をしていきましょう。
大きな目標が達成できる日を“3年後”の今日に設定してみてください。
なぜ“3年後”なのか?
特別に大きなものでないならば,たいていの目標は3年間で達成できるということです。これがたとえば,大学卒業後ということなら,“4年後”の今日ということになりますし,もっと早く達成できそうなら“2年後”の今日ということになります。
何ともいえないなあというときは,“3年後”に設定しておきましょう。
具体的な例を出しながら説明していきましょう。
3年後の目標が,行政書士を開業して,顧客も確保できている状態とします。3年後の今日は,理想的な行政書士になって活躍を始めているということですね。
しかし,行政書士は年間何千人も誕生します。その中で行政書士として生計を立てている人は何人いるのか? わたしは知りません。しかし,相当大変であろうことは想像できます。
そんな中で生計を立てるには,何か得意分野があった方がいい。まあ,これは誰でも考えつきます。では,その得意分野は何がいいのか? たいていのことは,みなさん考えつきます。でも,何かあるはず・・・。
わたしは,FP(ファイナンシャルプランナー)と相性がいいのではないかと考えました。でも,FPは毎年何万人も誕生しています。当然,同じように考える人はいるわけです。さて,どうするか?
何かのきっかけで,“消費生活アドバイザー”というものを知ったとき,これはいったいなんだろうと思ったわけです。
簡単に言えば,「消費者が買ったもので(商品やサービスです)何か困ったことがあれば相談に乗りますよ」という相談員みたいなものです。
これと,行政書士とFPをくっつければ,差別化が図れるぞとひらめいたわけです。
もともと,スタートが,「会社勤めはできないので,自分で何かやる」。そのためには何か資格を取った方がやりやすそうだ。それでは何の資格を取る? という発想からきていましたので,資格を取るのが目的。その上にあるのが目標となるわけです。
つまり,FPや行政書士や消費生活アドバイザーの資格取得は目的。それを使って,開業して生活するのが目標ということです。
さて,目標と目的を決めたところで,目的をどういう順序で達成していけばよいか?ということがまずポイントになります。
わたしは,勉強は何年も続けたくない! という思いが強いので,いっきに資格取得してしまおうと,まあ無謀といえば無謀な計画を立てるわけです。
今年は資格を取るぞ! それもできるだけ多く!
いくつかは失敗するかもしれませんが,もともと,全部一回の試験で合格する人はそう多くないわけですからね。受かればラッキーというノリです。
ここまで決めれば,そこから先は,時間をどう使うか? どういった勉強方法がいいのか? なんてことを考えればいいだけです。
どうですか?
なんとなく,大きな目標,小さな目的というイメージができたでしょうか?
もうちょっと付け加えておきましょう。
行政書士と消費生活アドバイザーがちょっと難しいといわれている試験ですから,それを一回の試験で受かるには,それなりの勉強をしなければいけませんね。
共通するのは,いずれも法律を扱うということです。さらにFPだと経済や金融を扱う。消費生活アドバイザーも経済系の科目は出題されます。少しずつ共通する部分があるのです。
要は,1つの資格取得のための勉強より,3つの資格を取得するための勉強をやった方が,逆に効率がいいことになるわけですね。
これは偶然そうだったということではなく,そういう資格を選んだのです。
探せば,そういうことはいくらでもありますよ。
さて,今度は,あなたが小さな目的,大きな目標を設定してみましょう。
どんなに大きな目標でも,小さな目的の積み重ねで達成できます。
ただ,ここでは,あまり大きな目標にしないで,3年後を一応の目安にしてくださいね。そして3年を積み重ねて,大きな目標に到達する!
たとえば,「デザイン」,「趣味」,「やりがい」といったものから,デザイナーになる目標を設定したとします。
デザイナーといってもいろいろありますよね。ファッション関係とか,インテリア関係,環境デザインなんてのもあります。
インテリアに興味があるなら,インテリアコーディネーターという途もあるでしょうし,カラーに興味があるなら,カラーコーディネーターという途もあるでしょう。
実際に仕事をしながらというならば,転職先にデザイン事務所を選ぶという方法があります。
本格的に学びたいのならば,インテリアコーディネーターやカラーコーディネーターの資格を取得する。あるいは,デザイン系の学校に通うというのも選択肢としてあり得ます。
しかし,学校に通うには,それなりの時間と資金が必要です。いま十分な資金がないのなら,その資金をどうやって調達するか? ということも考える必要があるでしょう。
バイトをするというのでもいいし,インターネットをうまく利用して,何か商売をするというのでもいいです。
大きな目標から,目的を小さく刻んでいけばいいのですね。
夢で終わらせる,想像の世界だけで楽しむというのもいいのですが,実際に体験した方が,ず~~っと楽しいですよ。
小さな目的をいくつも達成して,大きな目標をかなえる。そんなイメージです。
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